仏前結婚式がひそかなブームのようです。
今年の本願寺新報・新年号に芸能人のつんく♂(シャ乱Qのリーダー)さんが昨年八月に西本願寺で仏前結婚式を挙げた記事が出ていました。
また1月28日(日)には、淨教寺院代の宮崎郁仁さんが田村禎子さんと淨教寺本堂におきまして、仏前結婚式を挙げられました。本当におめでたいことでございます。
仏前結婚式 は、親鸞聖人を宗祖と仰ぎ、聖人の歩まれた道を慕いつつ、苦楽を共にする人生の伴侶にめぐりあった者同士が深い因縁の中に、決して偶然ではない仏縁の尊さを喜ばせていただき、お互いが信・敬・愛・忍のもとに生きることを仏祖に奉告する儀式です。
慈光に包まれ、み教えを仰ぎつつ、お念仏に薫る人生を送らせていただく新たなる家庭生活の出発です。
いかがですか?皆さんもご一考いただいては。また、お子さんや、お孫さんにアドバイスしてあげて下さい。またこんなところでも仏前結婚式が出来るんですよ。
たとえば、
① 西本願寺
(京都市下京区堀川通花屋町下ル)
聞法会館で結婚式を挙げて、西本願寺の本堂、国宝 飛雲閣にて記念撮影が出来ます。ただし、一日一組限定です。
② 大谷本廟(西大谷)
(京都市東山区五条橋東6丁目514)
③ 龍谷大学大宮学舎・本館
(京都市下京区七条通大宮東入大工町)
重要文化財に指定されていまるレトロな本館での挙式。
④ 津村別院(北御堂)
(大阪市中央区本町4丁目1-3)
⑤ 築地本願寺 (東京都中央区築地3-15-1)
インド様式の石造りの本堂で荘厳なパイプオルガンの響きの中での挙式。
⑥ ハワイ別院で海外挙式を!
二人の新しい人生の門出を、ハワイの阿弥陀様の尊前に奉告してみませんか。
ハワイ別院はワイキキから北西へ車で約15分、ホノルル市外を眺める小高い丘のパンチボール(国立軍人墓地)を背に、正面はパーリ・ハイウェーに面しています。
記念講演「親鸞聖人との出会いと私の研究」
日時:平成19年2月27日(火)午後2時
会場:奈良市上三条町18 淨教寺 本堂
ファム・ティ・トゥ・ジャンさん
(奈良女子大学大学院博士課程在学)
『本願寺新報』―きらり―
2007年(平成19年)1月20日(土)号より転載
ベトナムから来日し、「肉食妻帯」をテーマに真宗教学を研究する留学生。
「帰国したら多くに人々に親鸞聖人を紹介したい」
―ベトナムに浄土真宗を―
「親鸞聖人は自身の苦悩と人間の煩悩に対する独自の理解から、当時の仏教の現状に反発しながら、寛大な人間観と革新的仏教間で『凡夫』のための新たな仏教をつくりだされた」
やさしい笑顔と流ちょうな日本語、そして真宗教学への深い造詣。彼女に出会った僧侶・門信徒たちは、一様に驚きを隠せない。
1978年、ベトナムに生まれる。ハノイ大学の日本語学科を卒業後、1999年に東京外国語大学に留学。京都・奈良の寺院を巡った時、たまたま「お寺の奥さん」という言葉を聞いて衝撃を受けた。僧侶の妻帯が、真宗と関係が深いことを知り、『教行信証』を読んで感銘を受けた。
「日本の仏教、特に浄土真宗が公然と妻帯するのはなぜなのか。この独自性をどうみるべきか。それは仏教の堕落なのか。そこにはどんな信念があるのかを探求しようと思いました」
翌年から奈良女子大学に移り、本格的に真宗学の研究に取り組み今年で7年。1月11日には「日本仏教の肉食妻帯」についての博士論文を提出した。
「肉食妻帯は破戒ではなく、あくまでも人間のためであり、人間を理解し、救済しようとするもの。そこから新しい人間観と仏教観が生まれた。仏教だけでなく、人間に関するすべての学問は、その人間観から始まり学説が展開されます。寛容な人間観と革新的な仏教観こそ民衆にとって真宗の最大の魅力であり、教団発展の根源といえます」
今春帰国予定。「ベトナムの人たちに浄土真宗を広く紹介し、仏教だけでなく、文化面でも両国の相互理解を深めるお手伝いができれば」とほほ笑んだ。