聞法の秋、収穫の秋、阿弥陀さまのお慈悲を聴聞させていただきましょう。おいしい新米の時期となりました。一番にお仏壇のご本尊にお仏飯をお供えいたしましょう。
お仏飯の盛り方。下の図のように蓮の実のように盛り上げて整えてお供え下さい。
お仏飯の意味
朝炊き立てのご飯を一番初めに阿弥陀さまに、ご先祖にお供えしてお参りをするという意味です。その後にみなさんがご飯を食べてお仕事に勉学に精進するという意味があります。
最近は、朝ご飯を炊かない家がありますが、そんな時は朝でなくとも、ご飯を炊いたときに真っ先にお仏飯としてお供えするように心がけて下さい。また朝、パン食であればパンを、おうどんであればうどんをご自分がいただく前にお供えしてお参りを済ませてから食事をいただくように心がけましょう。
とにかく、朝に自分たちがいただかれるお食事を、まず最初にみ仏さまにお供えということが基本です。そのお下がりをいただくという意味をしっかりとふまえてお仏飯をお供えする意味を確認していただきたいと思います。
法事や月命日の時には、お仏飯と同時に、お供物といってお餅、お菓子、季節の果物をお供えします。供笥(くげ)・高坏に盛り付けてお供えします。お供えしきれないときはお仏壇の外にお盆等に半紙を引いてお供えして下さい。
お仏飯・お供え物は、心情的には、み仏さまやご先祖に食べていただくようにとの思いでお供えさせていただくわけですが、その思いと合わせて、私自身が今日も元気で朝目覚めて、お仏飯をお供えさせていただくことができることへのよろこびと感謝の思いで礼拝させていただくことが大事でしょう。
また、ご飯をはじめお供え物は私たちが生きていくうえで欠かせない大切なものであり、私たちのいのちを支え、生活に潤いと活力をもたらしてくれるものです。そうしたいのちの恵みを、阿弥陀さまからの恵みとして心からよろこび感謝する気持ちを持たせていただくことのできる大切な場所がお仏壇です。
ぜひ、お彼岸を迎えるに当たりもう一度、お仏壇のお飾りを確認してみてください。
鐘楼修復工事完了
昨年夏から、本堂屋根瓦葺き替え・耐震化工事と合わせて進めていただいた「鐘楼の屋根瓦葺き替え・修復工事」が無事完了いたしました。ここにご報告申し上げます。
8月6日広島原爆投下時刻(午前8時15分)に合わせまして、世界の平和を願い「平和の鐘」を毎年撞かせていただいております。その行事に先立ちまして「淨教寺鐘楼平成の修復工事竣工式」を執り行いました。当日は暑い日にもかかわらず、椿井小学校の先生、生徒、保護者をはじめ、鼓阪小学校の生徒、保護者、奈良ユネスコ協会の方々が「平和の鐘」を撞きに来てくださいました。
8月9日長崎原爆投下時刻(午前11時2分)の「平和の鐘」は、台風の影響で子供たちの参加はありませんでしたが、法事にお参りのご家族と寺族で撞かせていただきました。
毎年撞いていく予定ですので、ご記憶にとどめてみなさまもご参加ください。
イラスト、高坏の写真は、「仏事のイロハ」より)